スナップスケッチ
友達夫妻が「福祉とあそぶ」をテーマに活動しているデザイナーユニット「HUMORABO」に同行し、紙作り体験と絵を描きに宮城県の南三陸にある「NOZOMI PAPER FACTORY (のぞみ福祉作業所)」に4日間ほど行ってきました。
きっかけは、友達夫妻が参加していたヒカリエでの展示会で、紙から紙をつくる仕事として紹介されていた「NOZOMI PAPER」に触れたコトからでした。その背景や使われている素材も知らず、普通に紙としての風合いや描き心地に魅力を感じ興味を持ちました。
スタッフの方々が丁寧に説明をしてくれ、障害がある方が作っているコトも聞いたのですが、そのこと以上に使用後の牛乳パックから出来ているコトに、仲間達と廃材から額を作ってきた僕としては魅力を感じてしまいました。
仕事終わりにフラッと寄ったつもりが、久しぶりに友達夫妻に会ったコトや二人の仕事仲間を紹介してくれたコトも重なって、何時間も話し込んでしまい、製造工程や福祉との背景を実際の現場に触れて感じさせてもらうコトになりました。
急遽決まった旅でしたが、目的には「NOZOMI PAPER」にスナップスケッチを描くコトと、夫妻の仕事仲間の紙作りのお手伝いがありました。実は、その方の事務所が隣の火の不始末により火災の被害にあわれ、火事場には焼け残った大切な紙や本が沢山あり、それをこの機会に紙として復元するコトを夫妻が提案したらしく、その考え方に凄く惹かれてしまったコトも大きかったです。
実際に紙作りを体験すると、一つ一つの工程に時間と労力がかかるコトがよくわかりました。そして雑な仕事をすると謙虚に作った紙にそれが反映され、健常者/障害者は関係なく物作りには興味と愛情が必要だと感じました。
でも役割を終えた物が、新しいカタチへと変化していく姿はともて有意義で、特に今回は火事の焦げた匂いと放水に浸りふやけた紙や本が、その姿を変えていく様子が、どうにか不要になった姿から変わりたいと踠いている様にも感じ、自分自身に重ねて見てとれ。その分だけ、綺麗な紙へと変わっていく過程や様子をより素敵だなと感じました。
スナップスケッチでは皆さんを描く中で、時折子供に見られているような独特な視線を感じながら、何時もよりも一歩も二歩も近距離で素直な反応と言葉に触れました。福祉の仕事にしっかりと触れたコトはなかったので、その現場にしかない独特の雰囲気や空気感のなか、絵を通して自分がどう立ち回れるかを考え描く時間は、紙作りと同じく変化が求められる場でもあり、いい経験になりました。まだまだ磨かなくてはいけないコトが多そうです。
NOZOMI PAPER を作る体験をした分だけ、今まで以上に紙を大事に使うコトを決めました。今回、お世話になった皆さん。どうもありがとうございました。また、ご縁が巡るコトを願っています。
2018 4/23-4/24
スナップスケッチ(集合写真+名前)
場所:のぞみ福祉作業所
http://www.nozomipaperfactory.com/
宮城県本吉郡南三陸町志津川沼田56−3
NOZOMI PAPER FACTORY - 36人(2日間)
SIZE :297×420mm ( A3 )
ボールペン・鉛筆 NOZOMI PAPER
HUMORABO
http://www.humorabo.com/
by hirayama-kouichi | 2018-04-28 01:58 | 作品:スナップスケッチ